えんどうファミリークリニック
こんにちは、えんどうファミリークリニックです。
今回は、アメリカ臨床腫瘍学会(ASCO)で発表され、New England Journal of Medicine(NEJM)に掲載された「RASolute-302試験」の図表をもとに、進行膵がん患者さんを対象とした新薬Daraxonrasib(ダラクソンラシブ)と従来の化学療法の比較結果についてご紹介します。
RAS G12変異をもつ進行膵がんで生存期間を比較
この試験は、RAS G12変異をもつ進行・転移性膵がんで、すでに治療歴のある患者さんを対象に、経口薬Daraxonrasib単剤と、従来の静注化学療法をランダムに比較した第3相試験です。図2Aでは、「全生存期間(Overall Survival)」がカプランマイヤー曲線で示されています。
縦軸が「生存している患者さんの割合」、横軸が「治療開始からの月数」です。青い線がDaraxonrasib群、灰色の線が化学療法群を表しており、時間の経過とともに、どのくらいの方が生存されているかが示されています。
12か月生存率はDaraxonrasib群53.3%、化学療法群18.7%
図の右側に示されているように、12か月時点での生存率はDaraxonrasib群53.3%、化学療法群18.7%と報告されています。グラフ上でも、青い線(Daraxonrasib)が灰色の線(化学療法)よりも高い位置を保っており、試験期間を通じてDaraxonrasib群の方が生存率が高い傾向が示されています。
グラフ下部には、各時点で「まだ追跡されている患者さんの人数(No. at Risk)」も記載されています。治療開始時にはDaraxonrasib群228人、化学療法群231人から始まり、月数が進むごとにイベント(死亡や追跡中止)が起こることで人数が減っていく様子がわかります。
現時点の報告では、Daraxonrasibが再発・進行膵がんに対する有望な選択肢となる可能性が示されていますが、副作用や長期的な安全性、どのような患者さんに特に有効かなど、今後も詳細な検討が必要とされています。
研究ニュースとの付き合い方と当院でのスタンス
進行膵がんは、これまで十分な治療手段が限られてきた疾患であり、新しい薬の臨床試験結果は世界中で大きな注目を集めています。一方で、臨床試験の結果=すぐに誰でも使える治療、というわけではありません。承認審査や保険適用、実際の医療現場での位置づけが定まるまでには時間を要します。
えんどうファミリークリニックでは、がんの専門治療そのものを行っているわけではありませんが、このような最新の臨床試験結果や治療選択肢に関する情報をフォローしながら、患者さんやご家族がニュースをどう理解し、主治医の先生とどう話し合えばよいかを整理するお手伝いができればと考えています。「記事で見たこの薬はどんな段階なのか」「自分や家族の場合はどう考えればいいか」など、疑問や不安があれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。
※本記事は、進行膵がんに対するDaraxonrasibと化学療法を比較したRASolute-302試験の公開図表(NEJM掲載論文・学会発表資料)をもとに、一般の方向けに内容を要約したものです。実際の治療方針は、病期、全身状態、併存疾患、これまでの治療歴などによって大きく異なります。具体的な治療の変更や追加については、必ず担当の主治医とご相談ください。
受付/午前は12:15まで、午後は18:15まで
休診/水曜午後、土曜午後、日曜・祝日
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| 営業時間 |
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