えんどうファミリークリニック
こんにちは、えんどうファミリークリニックです。
今回は、「妊娠中のアセトアミノフェン(いわゆる解熱鎮痛薬)曝露と出生児の自閉症リスク」を調べたデンマークの大規模研究をまとめた図をもとに、ポイントを整理してご紹介します。
150万人規模で調べた「妊娠中の使用」と自閉症リスク
この研究では、1997~2022年に生まれた単胎児約150万人を対象に、妊娠中にアセトアミノフェンの処方歴があったかどうかを調べ、自閉症の診断との関連を解析しています。妊娠中に処方歴があったのは約2.1%で、出生後1歳から自閉症診断の有無を追跡しました。
その結果、「妊娠中にアセトアミノフェンを使った群」と「使っていない群」とを比べても、自閉症リスクの有意な増加は認められなかった(全体のハザード比 aHR 1.03[95%CI 0.95–1.12])と報告されています。
用量・妊娠時期・兄弟姉妹で見ても大きな差はなし
さらに、1日あたりの推定用量(低・中・高)別、妊娠の三つの時期(第1~第3三半期)別、兄弟姉妹間で比較する解析でも、いずれも有意なリスク上昇は見られませんでした。2013年以降(市販薬販売の規制強化後)のデータに絞った解析でも、同様に有意な関連は確認されなかったとまとめられています。
図の結論としても、「妊娠中のアセトアミノフェン曝露は、出生児の自閉症リスク増加と有意に関連していなかった」と明記されています。
「不安なときは一人で抱え込まず、相談を」
近年、「妊娠中の薬と発達への影響」に関する情報がインターネットやSNSで数多く流れ、不安なお気持ちを抱える方も少なくありません。今回ご紹介した研究は、「少なくとも大規模データでは、自閉症リスクの有意な上昇は確認されなかった」という一つのエビデンスを示すものです。
とはいえ、薬は「飲まなくてよいなら飲まない」ですむに越したことはなく、必要な場面では「メリットとリスクのバランス」を考えて使うことが大切です。えんどうファミリークリニックでは、妊娠中・授乳中の薬の使用についても、最新の知見を踏まえながら個別にご相談をお受けしています。「市販薬を飲んでしまったけれど大丈夫?」「熱や痛みがあるとき、何を使えばよいか不安」といった場合は、どうぞ遠慮なくご相談ください。
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