えんどうファミリークリニック
こんにちは、えんどうファミリークリニックです。
今回は、iPS細胞から作られた「人工肝臓(オルガノイド)」を用いて、体の外で肝臓の働きを助ける「肝臓の透析版」ともいえる装置が登場し、小児での臨床研究が予定されているという話題をご紹介します。
iPS細胞から「ミニ肝臓」をつくり、体外で肝機能をサポート
インフォグラフィックでは、まずiPS細胞から幹細胞を分化させ、培養皿の中で肝臓の細胞を大量に増やし、「オルガノイド」と呼ばれる小さな臓器様の構造をつくる流れが示されています。このオルガノイドを専用装置に組み込み、血液を通すことで、代謝・タンパク質合成・解毒・アンモニア処理など、肝臓の重要な働きの一部を体外で肩代わりさせる構想です。
この「肝臓の透析版」は、腎臓病で使われる透析のように、体の外で臓器機能を補う新しい再生医療の形として注目されています。図では、今後3年以内に小児の重い肝臓病を対象とした臨床研究の開始がめざされていることも紹介されています。
移植待機の子どもたちを支える「橋渡し」と、移植代替への期待
現在の人工肝補助療法は、血液中の毒素を除くことが中心で、肝臓が本来行う多様な働きまでは十分に再現できていません。そのため、重症肝不全の小児では、ドナー不足やサイズの不適合もあり、肝移植を待つあいだの治療に大きな課題があります。
図で紹介されているオルガノイド装置は、「小児急性肝不全」「劇症肝炎」「先天代謝異常」「移植待機中」「術後肝不全」などの患者さんに対し、移植までの時間を稼ぐ“橋渡し”としてだけでなく、将来的には一部のケースで移植の代替となる可能性も示されています。また、体外の装置として利用することで、免疫拒絶の影響を受けにくい点も利点として挙げられています。
日本発の技術と、私たちが今知っておきたいこと
今回の研究は、iPS細胞研究拠点(CiRA)からの細胞供給、ES細胞を用いた世界初の治験、高度な細胞処理施設の整備、「ミニ肝臓」研究など、日本の大学・研究機関が蓄積してきた技術の上に成り立っている点も強調されています。図の端には「JAPANESE TECH(日本の強み)」というロゴがあり、再生医療分野での日本の存在感が示されています。
とはいえ、こうしたオルガノイド医療は、まだ臨床研究が始まろうとしている段階であり、すぐに誰でも受けられる標準治療ではありません。効果や安全性、費用、対象となる病気など、これから慎重に検証が進んでいく領域です。
受付/午前は12:15まで、午後は18:15まで
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